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オワリカラ と話してきた

2014年6月9日(月)=ロックの日、オワリカラを吉祥寺バウスシアターで観てきました。バウスシアターは吉祥寺で30年間、サブカルチャーシーンを支え続けてきた映画館。そして、ライヴハウスに比肩する音響設備が備えられた音楽ホールでもあり、多くのロックコンサートが催されてきました。トミナガも高校生のころから、足しげく通った場所です。そのバウスが6月10日に閉館……ムサシノ文化の聖地がなくなることはほんとうに残念だし、武蔵野市で生まれ育ったリーダー・タカハシヒョウリにとっても、地元の若手音楽家として思い入れのあるスペースだったと思います。そんなバウス閉館前日のオワリカラのステージは、全曲映像を駆使してのパフォーマンス。映画館というスペックをフルに活用したドラマチックな内容で、共演の鈴木慶一さん(ムーンライダーズ、Controversial Spark)、GRANDFATHERSのみなさんからもおほめのコトバをいただきました。「ハレノヴァ」Vol.03にゲストアクトとして登場する「オワリカラ」、最新アルバム「サイハテ・ソングス」のリリースツアーを終えたばかりにも関わらず、すでに新作の制作準備に入っている彼らと話してきた……その一部です。 【トミナガ】

その人のキャラクターが大事なんです「オワリカラができるまで」

僕がライヴハウスでバンドをCHECKするとき、いちばん気にするのはメンバーそれぞれの佇まいです。ひとりひとりが個性的であり、誰かひとりが抜けてもバンドそのものが変わってしまうような、個々に存在感のあるバンド。まさしくこのメンバーしかいない!という人たちが集まっているチーム。近年、自分が担当してきた「UNISON SQUARE GARDEN」、「黒猫チェルシー」、「蜜」、「チャラン・ポ・ランタン」……どれもが初めて観たときから、このメンバーで間違いない!と思わせてくれたグループでした。メンバーを集めることは、そのバンドの最初の「プロデュース行為」であり、すでにそれが為されていることにバンドのカンのよさを感じます。

さて、「オワリカラ」です。彼らこそ、究極のベストメンバー4人が集まった最強ロックバンドのひとつです。しかも……学生時代の友人でも、兄弟でも、幼なじみでも、サークルで出会ったわけでもなく、リーダー・タカハシヒョウリの明確な意思とセンスのもとに集められたグループであることに驚きを禁じえません。今、バンド活動をしているみなさんも、「そんなバンド、どうやって作ったの?」という疑問を感じることでしょう。「オワリカラができるまで」……その謎に少しだけ迫ってみました。

音楽的に主張が強い、スタープレイヤーになれそうな人たちとなら、自分が思う「新しいロック
バンド」ができるんじゃないか(タカハシヒョウリ)

  • トミナガ
  • オワリカラは2008年4月に初ライヴですよね。このメンバーが集まるまでのプロセスをタカハシくんに聞きたいと思います。
  • タカハシヒョウリ
    (Vo, Gt)
  • オワリカラは学校の同級生とかではなくて、それぞれが自分のバンドをやっていて、対バンとしてライヴハウスで出会ったメンバーです。そもそも僕がやりたい音楽があって、そういう音楽をなかなか(当時彼がいた音楽サークルの)自分のまわりにいるミュージシャンではできなかったというのが数年あって、それがすごくくやしかったんで、音楽的に主張が強いというか、スタープレイヤーになれそうな人たちといっしょにやれたら、自分が思う「新しいロックバンド」ができるんじゃないかと思っていました。前に大学の友人とやっていたバンドが2007年の春に解散して、それはどちらかというとワンマンバンド的というか、自分がやりたいことをそのままやって演奏してもらうという感じだったんだけど、そうじゃなくて、もっと「セッションから有機的に音楽が生まれてくるようなバンド」をやりたい……そうじゃないと自分の思う「新しいロックバンド」じゃないなと思ったんです。
  • トミナガ
  • ヒョウリが大学4年生のときだよね。
  • タカハシ
  • そのときベーシストが同い年の俺の幼なじみで、フレットレスベースを使っておもしろいベースを弾く、ジャコ・パストリアス的なものが好きな人で、その人が博士課程に進むからもうバンドはできないということになって、音楽を辞める。僕的には「人が大事」、「その人のキャラクターが大事」なんで、彼がいなければ、そのバンドはあんまり意味ないんですよね。別に解散して、あせってバンドを組もうっていうよりかは、自分のソロをやろうと思って、「タカハシヒョウリと人類」っていうソロのバンドを作りました。ロックバンドというよりは「曲ありき」というバンドで、レコーディングもして、ソロアルバムも1枚作ったりして(「タカハシヒョウリ、大いに歌う」)、それと同時進行で、今まで出会ってきた、前のバンドでいっぱい対バンしてきたミュージシャンのなかで、やっぱり印象に残っている人というのはいて、そういう人たちといっしょに、とにかくセッションをやろうと思い立ったのがオワリカラにつながっていきます。
  • トミナガ
  • どういう順番でメンバーが集まっていったの?
  • タカハシ
  • 最初はツダくんですね。彼と対バンして強く印象に残ってて、最初からツダくんとやりたいと思ってたんで。
  • トミナガ
  • ツダくんは、最初にヒョウリに誘われてスタジオに入ったときのこととか覚えてる?
  • ツダフミヒコ
    (Ba)
  • 覚えてます。最初は、ドラマーを入れて3人で。
  • タカハシ
  • ドラマーはいろいろな人が出入りしていて、カワノくんもかなり早い段階で1回スタジオに入ってるんですけど、カワノくんはそのとき自分のバンドをやっていたので……。ツダくんはちょうどバンドが解散して。
  • ツダ
  • からくり武者とGOGASHAというバンドをやっていて、GOGASHAのイベントを下北沢・屋根裏でやったときにタカハシくんのバンド(現メンバーになる前の音楽サークル時代のオワリカラ)を呼んだりしてました(GOGASHAは2007年2月に活動休止)。
  • トミナガ
  • じゃあ、ふたりはずいぶんつきあいが古いんだね。
  • タカハシ
  • そうですね、7,8年くらい。
  • トミナガ
  • ツダくんは、ヒョウリに誘われてどうでしたか。
  • ツダ
  • あ、全然。僕、観に行ってましたもん、オワリカラ。「オワリカラ、かっこええなあ」っていって、観に行ってました。

タカハシヒョウリの音楽家・好事家としての資質。ツダフミヒコのアヴァンギャルドな感性と特殊なベースライン。このふたつの才能が軸となって、現在のオワリカラの骨組みはできあがりました。

続いては…「それにしてもセッションって、なにをしてたの?」の話

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